INTRODUCTION

パズル的な構造、群像による長回し、秒単位でテレビ画面と絡み続ける役者たち ――
時間のパズル、カフェで極まる。

 毎年の本公演で1万5千人を動員する人気劇団ヨーロッパ企画。本公演以外にも、映画やドラマの脚本執筆やイベント、バラエティ番組制作、ラジオ、携帯アプリ開発など、演劇の枠に捉われず、多方面にわたってコンテンツ制作を展開。役者ひとりひとりが短編映画の監督を手がけるなど、劇団でありながら、映画や映像作品にも注力してきた。
 そして2020年、ヨーロッパ企画として初めて劇団全員で取り組むオリジナル長編映画『ドロステのはてで僕ら』が完成。彼らのホームグラウンドである京都・二条のカフェで撮影を敢行。その後、クラウドファンディングプラットフォーム「MotionGallery」で国内外の上映に向けた支援金を募集したところ、なんと開始から1日も経たずに目標達成率100%を突破! 劇団にとって、満を持しての映画製作への期待の高さをうかがわせた。

 原案・脚本は、劇団代表、上田誠(『サマータイムマシン・ブルース』『夜は短し歩けよ乙女』『前田建設ファンタジー営業部』)。メガホンをとるのは、ヨーロッパ企画の映像ディレクター、山口淳太(「警視庁捜査資料管理室」)。そして出演は、ヨーロッパ企画と藤谷理子、ヒロイン役には、『かぐや姫の物語』『四月の永い夢』『七つの会議』『仮面病棟』などで知られ、ヨーロッパ企画とは初タッグとなる、若手実力派・朝倉あき。そして、京都出身の7人組バンド、バレーボウイズによる主題歌「タイトルコール」が、エンディングを爽やかに盛り上げる。

これまで時間やSFをテーマにするのを得意としてきたヨーロッパ企画が手がけた、まさに“時間SF映画”の決定版。
合成を一切使わない上、全編長回し撮影でタイムトリップを映像化する ――
その無謀ともいえる挑戦を、劇団ならではの結束力で乗り越えた奇跡の瞬間が連なる70分!